Fuwariの代わりにFloatieを作った理由
Fuwariで気に入っていた方式はそのままに、物足りなかった部分だけを自分で埋めました。Macメニューバーのスクリーンショットユーティリティ、Floatieを作ることになった話です。
Macで画面をキャプチャするたび、ファイルに保存してまた開く手順が煩わしく感じていました。Fuwariを使っていて、キャプチャした範囲がファイルに消えず画面の上にショットとして残る方式を初めて知り、この方式自体はすぐ気に入りました。参考資料を横に浮かべて作業する習慣があった自分には、ちょうど合うアプローチでした。
問題はその次でした。浮いたショットをもっと快適に使うには、見た目や保存の仕方を自分の好みに手を入れたい。それは自分でアプリを作るということでした。Floatieはそうして始まりました。
残したものと変えたもの、3つ
画面の範囲を選ぶ部分はそのままにしました。macOSに内蔵された /usr/sbin/screencapture バイナリをそのまま使っていて、これはFuwariがApp Storeで長く配布しながら使ってきた方式と同じです。自作のオーバーレイではなく内蔵バイナリを使えば、ピクセルの汚染が起きません。
変えたのはショット自体の見た目です。ショットに丸い枠を付けて画面上で目立つようにし、透明度を調整できるようにして、後ろのウインドウを隠さずに参照できるようにしました。
3つめは保存の仕方です。使い終えたショットをFinderや他のアプリへそのままドラッグすると保存されるドラッグアウトを付けました。3つとも、自分がショットを浮かべて使いながら物足りなく感じた点でした。
スケルトンからProまで
Floatieの最初のコミットは2026年4月25日です。ドメインエンティティ、DI、権限マネージャ、ショートカット、範囲選択、キャプチャ、最初の浮いたショット、メニューバーとの接続まで、スケルトンは1〜2日で整いました。その翌日には文字認識(OCR)を追加しています。
5月初めにゴーストモードを追加し、5月10日には画面録画とアプリ言語の選択、アクセシビリティ・RTLの改善を載せました。6月にはマウスとトラックパッドのスクロール方向を合わせ、かわいいフロートを付け、Proと体験版、購入処理もこの頃から準備しました。6月10日にはApp Storeの配布パイプラインが初めてきちんと通りました。
そのあとは多言語化と細部の作り込みが続きました。7月にはPro商品の文言を複数の言語に移し、設定画面を組み直し、いまはインターフェースを90以上の言語で提供しています。最近はコントラスト・VoiceOver・RTLといったアクセシビリティ項目をQAサイクルを回しながら整えています。
App Store単独配布とサンドボックスを選んだ理由
FloatieはApp Storeでのみ配布し、サンドボックスとhardened runtimeをオンにしたまま作りました。画面選択をmacOS内蔵のバイナリに任せたのも、この決定とつながっています。別の権限やカスタムオーバーレイなしに、すでに検証された方式を使えば審査でぶつかることが減ります。
サンドボックスの中でも、必要な権限だけを最小限に開けています。ファイルの保存と読み込み、ネットワーククライアント、録画で使うカメラ・マイクの権限くらいです。画面キャプチャ自体はmacOSの画面収録の権限がないと動かないので、オンボーディングの最初のステップでこの権限からお願いしています。
配布経路を1つに絞る代わりに、その中ではできるだけ安全に作りたいと思いました。
いまのFloatie
範囲・全画面のキャプチャと、ショットの表示・サイズ変更・不透明度の調整までは、いまも無料です。ウインドウキャプチャ、スクロールキャプチャ、文字認識、ドラッグアウト、録画といった機能はProにまとめてあり、14日間の体験版を使い切ったあと一度購入すれば使い続けられます(サブスクではありません)。
Fuwariから始めて、自分の望む形へ広げてきた結果がいまのFloatieです。
浮かぶ準備はできましたか?
14日間、すべての機能を無料で使えます。その後は「Floatie Pro」の買い切り購入1回で一生使えます。サブスクリプションではありません。